中堅企業のAI活用の進め方|大企業とも中小企業とも違う条件を踏まえる
従業員数百名規模の中堅企業は、大企業のような専任部門もなく、中小企業のように一人で決められるわけでもありません。中堅企業特有の条件を踏まえたAI活用の進め方を整理します。
中堅企業のAI活用は、大企業向けの進め方をそのまま真似しても、中小企業向けの進め方をそのまま真似してもうまくいかないことがあります。ここでは、中堅企業ならではの条件を踏まえた進め方を整理します。
中堅企業が置かれている条件
中堅企業には、大企業とも中小企業とも異なる特徴があります。
| 項目 | 大企業 | 中堅企業 | 中小企業 |
|---|---|---|---|
| 情報システム部門 | 専任部門がある | 専任者が数名、または兼任 | いないことが多い |
| 意思決定 | 稟議・複数部署の合意が必要 | 部門長クラスで決まることが多い | 経営者が即決できる |
| 業務の標準化 | 部署ごとにルール化されている | 部署によりばらつきがある | 個人の判断に依存しやすい |
| 予算の確保 | 年度計画に組み込みやすい | 個別に確保する必要がある | 経営者判断で動かしやすい |
専任の担当者が少数いる一方で、部署をまたぐ合意も必要になる。この「中間の条件」が、進め方を難しくしている要因です。
部署ごとに進め方がばらつきやすい
中堅企業では、部署ごとに業務のやり方や記録の残し方が異なっていることが珍しくありません。ある部署では手順書が整備されていても、別の部署では担当者の頭の中にしか手順がない、という状態が同時に存在します。
全社で統一した仕組みを最初から目指すと、業務のばらつきを吸収しきれず、検討だけで時間がかかります。まずは業務が比較的整理されている部署から着手し、そこで得た知見をもとに他部署へ広げるほうが、現実的に進めやすくなります。
進め方の順番
中堅企業でAI活用を進める際は、次の順番で進めると無理が少なくなります。
- 部署ごとの業務内容と、記録の残り方を確認する
- 手順がある程度決まっている部署・業務を対象に選ぶ
- その部署で小さく試し、効果を数字で確認する
- 確認できた内容をもとに、対象部署を広げるかを判断する
- 部署が増えるタイミングで、情報システム担当や関係部署と連携する
大企業のように全社ルールを先に固める必要はなく、中小企業のように一人の判断だけで進めるのも難しい。だからこそ、小さく試して確認する工程を、複数部署にまたがる形で丁寧に踏むことが重要になります。
対象になりやすい業務
中堅企業では、次のような業務が最初の対象になりやすい傾向があります。
- 総務・人事:問い合わせ対応、規程案内、応募者対応
- 経理:請求書・経費精算の一次確認
- 営業:提案資料や見積書の下書き作成
- カスタマーサポート:よくある質問への一次回答
いずれも部署内で完結しやすく、成果を時間の削減として確認しやすい業務です。
まとめ
中堅企業のAI活用は、専任の担当者が少数いる一方で部署間の調整も必要という、大企業とも中小企業とも異なる条件を踏まえて進める必要があります。業務が整理された部署から小さく始め、効果を確認しながら対象を広げる進め方が現実的です。株式会社スリーラボでは、こうした中堅企業特有の条件を踏まえたAI活用の支援を行っています。サービス内容はできることのページ、これまでの導入事例は実績・事例にまとめています。ご相談はお問い合わせから承っています。