納品後の保守・運用費用の考え方|開発費用とは別に見ておきたいこと
AI導入やシステム開発は、納品して終わりではありません。納品後にかかる保守・運用費用を、開発費用とは別にどう見積もっておけばよいかを整理します。
AI導入やシステム開発の見積もりでは、開発にかかる費用が話題の中心になりがちです。しかし実際には、納品後にも一定の費用がかかり続けます。この記事では、開発費用とは別に見ておきたい保守・運用費用の考え方を整理します。
開発費用と保守・運用費用は別物
開発費用は、要件を形にするまでの一時的な費用です。これに対して保守・運用費用は、納品後も継続してかかる費用で、性質がまったく異なります。
| 項目 | 開発費用 | 保守・運用費用 |
|---|---|---|
| 発生のタイミング | 開発期間中のみ | 納品後、継続的に |
| 目的 | 新しく作る | 動き続けさせる |
| 金額の変動 | 仕様で決まる | 使い方の変化で増減する |
見積もりの段階でこの2つを分けて確認しておかないと、納品後に想定外の請求が発生し、社内での説明に困ることになります。
保守・運用費用に含まれやすいもの
保守・運用費用と一口に言っても、中身はいくつかに分かれます。
- 不具合対応:想定外の動作や、システムが止まった際の修正
- 軽微な修正:ボタンの文言変更や、画面表示の微調整など小さな変更
- サーバー・外部サービスの費用:クラウドの利用料、外部APIの利用料など
- 問い合わせ対応:使い方が分からないときの相談窓口
- 追加開発:新しい機能を足す場合の対応
このうち1〜4は保守の範囲に含めやすく、5は追加開発として別費用にするのが一般的です。どこまでが保守の範囲で、どこからが追加開発なのかを、契約前に言葉で決めておくことが重要です。
契約前に確認しておきたいこと
保守・運用の契約を結ぶ前に、次の点を確認しておくと、後からのトラブルを避けやすくなります。
- 月額・年額など、費用の発生する周期
- 対応時間や対応にかかる目安の日数
- 軽微な修正と追加開発の線引き
- 外部サービスの利用料が変わった場合の扱い
- 契約を終了する場合の条件
これらが曖昧なまま契約すると、「思っていたより対応してもらえない」「想定より費用がかかる」といったずれが起きやすくなります。
保守費用を抑えるための考え方
保守・運用費用は、必ずしも金額の大小だけで判断するものではありません。次のような視点も合わせて考えると、判断がしやすくなります。
- 何を自社で対応し、何を依頼先に任せるかを分ける
- 使う機能を絞り、保守の対象範囲を小さくする
- 不具合対応と機能追加を同じ契約に混ぜない
- 定期的に利用状況を見直し、不要な部分を減らす
範囲を絞るほど、保守の負担も費用も小さくなります。導入時点ですべての機能を作り込まず、必要なところから広げていく進め方は、開発費用だけでなく保守費用の面でも有利に働きます。
まとめ
AI導入やシステム開発では、開発費用だけでなく、納品後にかかる保守・運用費用も別に見積もっておく必要があります。何が保守の範囲に含まれ、何が追加開発になるのかを契約前に言葉で決めておくことが、後々のずれを防ぐ一番の方法です。株式会社スリーラボでは、導入時の見積もりの際に保守・運用の範囲についてもあわせてご説明しています。費用の考え方についてはよくある質問、ご相談はお問い合わせから承っています。継続的な保守・運用のご相談は、3LAB Communityでも対応しています。