プロトタイプとは何か|完成品の縮小版とは違うという話
プロトタイプという言葉が指すものを整理し、完成品の縮小版として作ってしまう失敗と、その避け方について説明します。
プロトタイプという言葉は広く使われていますが、指しているものが人によって違います。認識がずれたまま進むと、目的を果たさないものができあがります。
よくある誤解:完成品の縮小版
「機能を絞った完成品」をプロトタイプと呼ぶと、次の問題が起きます。
- 見た目や作り込みに時間がかかる
- 作った後に捨てにくくなる
- 「まあ動いているから」と、そのまま本番に流用される
流用された結果、あとで作り直す羽目になるのは、この形が原因であることが多くあります。
プロトタイプは「問いを確かめる装置」
株式会社スリーラボ(3LAB Inc.)では、プロトタイプを何が分かれば判断できるかを確かめるための形と定義しています。
そのため、次の性質を持ちます。
| 性質 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | 判断材料を得ること |
| 品質基準 | 確かめたい一点が確認できればよい |
| 寿命 | 確認が終われば役目を終える |
| 流用 | 前提としない |
作る前に決めること
- 何を確かめたいのか(1つに絞る)
- どういう結果なら進めてよいのか
- どういう結果なら方向を変えるのか
3番目を先に決めておくと、結果が出たときに議論が長引きません。
粗くてよい範囲
確かめたい一点に関係しない部分は、粗くて構いません。
- デザインの完成度
- エラー処理
- 権限管理
- 性能
これらを作り込むほど、捨てにくくなります。
試作と本実装は分ける
試作で分かったことをもとに、本実装は別途設計します。株式会社スリーラボでは、この2つを別の工程として見積もります。
まとめ
プロトタイプは完成品の縮小版ではなく、判断材料を得るための装置です。確かめたい一点を先に決め、それ以外は粗くて構いません。新規事業やサービス開発のご相談は事業内容のページ、進め方はスリーラボについてをご覧ください。