旅行会社・旅行代理店でAIを活用する場面|見積対応・旅程作成・問い合わせ対応から
個人旅行・団体旅行の問い合わせから旅程作成までを日々担う旅行会社で、AIを活用しやすい業務と慎重に扱うべき業務を整理しました。負担の大きい定型作業から検討する考え方を紹介します。
旅行会社・旅行代理店は、問い合わせ対応から見積作成、旅程表づくり、催行後の精算まで、1件の予約に対してやり取りする情報量が多い現場です。個人旅行では希望条件のヒアリングと候補案の提示、団体旅行では参加者情報の取りまとめと日程調整が加わり、繁忙期には対応が積み重なって手が回らなくなりがちです。ここでは、AIを任せやすい業務と、慎重に扱うべき業務の境目を整理します。
AIを任せやすい業務
- 問い合わせへの一次回答案づくり:出発日・人数・予算など、よくある質問への回答下書き
- 旅程表のたたき台作成:決まった行程・宿泊先・移動手段をもとにした旅程表の下書き
- 見積書のたたき台作成:単価表や条件をもとにした見積の下準備
- 団体旅行の参加者リスト整理:申込書から必要な情報を見返しやすい形にまとめる
- 催行後のアンケート内容の整理:寄せられた感想や要望を、次の企画に活かせる形にまとめる下準備
いずれも、お客様や取引先に渡す前に人が内容を確認する前提での活用です。AIは文章のたたき台づくりと情報整理に使い、旅程の最終確定や金額の提示は必ず担当者が行います。
慎重に扱うべき業務
| 業務 | 注意点 |
|---|---|
| 旅程・宿泊先・料金の最終確定 | AIの出力をそのまま提示せず、担当者が在庫や条件を確認したうえで判断する |
| 参加者の氏名・連絡先・パスポート情報など個人情報を含むやり取り | 入力してよい情報の範囲を先に社内で決めてから使う |
| キャンセル・トラブル発生時の対応 | AIはたたき台にとどめ、送付前に必ず内容を確認する |
| 現地手配先・提携先とのやり取り | 誤りが生じやすいため、必ず人が最終確認したうえで送付する |
参加者の氏名や連絡先、パスポート番号など、扱いに注意が必要な情報を日常的に取り扱う業種でもあります。どの情報までなら入力してよいかを、担当者ごとの判断に任せず、あらかじめ社内のルールとして文書に残しておくと、扱いのばらつきを防げます。
導入するときの順番
- ステップ1:個人情報を含まない業務を1つ選ぶ(例:よくある質問への一次回答案づくり)
- ステップ2:その業務に普段かかっている時間を記録しておく
- ステップ3:AIを使った場合の時間と質を比べる
- ステップ4:効果が確認できた業務から、旅程表づくりや見積作成など対象を段階的に広げる
繁忙期の業務量が多い旅行会社ほど、一度にすべての業務を変えようとせず、効果が見えた工程から広げるほうが現場の負担が小さく済みます。
株式会社スリーラボでは、旅行会社・旅行代理店からのご相談についても、生成AIの導入支援の範囲でお受けしています。参加者の個人情報を扱う業務が中心となるため、入力してよい情報の線引きを最初に整理したうえで、負担の大きい定型業務から着手する進め方を基本にしています。サービスの詳細はできることのページにまとめています。
まとめ
旅行会社・旅行代理店では、よくある質問への回答案づくりや旅程表・見積書のたたき台作成など、判断を伴わない文章作業からAIを活用しやすい傾向があります。一方で、旅程や料金の最終確定、参加者の個人情報を含むやり取りは必ず人が最終確認する境目を、社内で先に決めておくことが重要です。まずは影響範囲の小さい業務で試し、効果を確認しながら対象を広げていく進め方をおすすめします。ご相談はお問い合わせから承っています。